この記事はこんな悩みがある方におススメです。
天気が悪いと体がだるくなったり、頭痛がおこったり、眩暈がされるという体質の方は非常に多いです。最近は梅雨時期でこんな悩みがある方が特にいらっしゃいます。
実際に私が薬剤師として相談を受けたことや、アドバイスしていること等を実体験を元に説明していきたいと思います。
なぜ天気が悪いと頭痛が起こったり、体調が悪くなるの?
体調不良の原因は気圧の変化です。
体の不調は低気圧の場合に多いです。低気圧とは簡単に言うと登山をして山の上に登った時や飛行機に乗っている時の状態がそうです。ポテトチップスの袋等を手に持っているとパンパンに膨らんでいる光景を目にしたことがある方が多いのではないでしょうか?まさにあの状態です。
そしてお菓子の袋だけでなく低気圧の状態は人間の体にも少なからず影響があるのです。例えば低気圧の状態では人間の血管やリンパ管が拡張し、血流が悪くなるのです。血流が悪くなると低血圧ぎみとなり、ふらつきや眩暈が生じると言われています。また血流が悪くなると水分の代謝が遅くなり、そうすると組織にむくみが生じるのです。組織にむくみが生じると関節痛や頭痛などの痛みがでたりします。
でも人によっては全然影響も受けない人もいるけど、なぜ個人差があるの?
これは人間の内耳が気圧の変化によって浮腫等を生じた場合に、特に敏感に働く人が影響を受けやすいのです(乗り物酔い等を起こしやすい人に多いです)。内耳がむくむと自律神経に影響がでるようにできており、特に敏感な方は自律神経の乱れによる不調(頭痛、倦怠感、気分の落ち込み)も起きやすいです。
実際に私も天候が悪いと体調が悪くなります。雨の日なんかは体がすごく重く感じますし、ひどいときは頭痛やめまいがします。
天候の影響を受けやすいとなんだかジメジメするし、体調も悪くなるしで最悪ですよね・・・
何か対策方法はある?
血行を促したりするような運動や漢方薬等がおススメです。
運動やストレッチで血行改善
軽い運動やストレッチをすると血流が改善し、老廃物や余分な水分を流してくれるので、おススメです。また耳周辺の血行が悪いと内耳にむくみが生じて症状が起きやすいです。耳回りのストレッチをして血流を改善しましょう。
シャワーだけでなくゆっくりと入浴
お風呂はシャワーだけで済まして、さっさと終わらせてしまうという方も多いのではないでしょうか?お風呂にゆっくり浸かると自律神経の乱れが整えられ、さらには血行もよくなり、むくみ改善へとつながります。
睡眠不足はNGです
睡眠は自律神経の安定に大きく影響をします。夜更かしをして、睡眠時間を削ったりして毎日不規則な生活をしていると自律神経のバランスが余計に崩れて、気圧の変化の影響も受けやすくなります。きちんと毎日同じ時間に寝て、朝は早めに起きて朝日を浴びて、自律神経の乱れを整えるといいでしょう。
おススメの漢方薬
天候の変化で体調が悪くなる方へおススメは「五苓散」です。水はけをよくしてくれる漢方薬で、組織にたまった水を取り除いてくれます。低気圧では内耳に生じたむくみが原因で体調不良になりやすいので、五苓散を飲むとそういった不調を改善してくれます。また組織にむくみが生じて痛み(頭痛、関節痛等)が強くなっている方へもおススメです。
五苓散が一番ベーシックなむくみに対しては効果がある漢方薬ですが、人によってはもっと違う漢方薬が合っていたりするので、できれば近くの漢方医や薬剤師に相談してみてください。
梅雨時期の漢方薬としては「五苓散」「半夏白朮天麻湯」「苓桂朮甘湯」等色々あります。
私の薬局では漢方薬をよく調剤します。ついこの前も調剤している中で、毎年梅雨時期になるとすごく体調が悪くなるという患者さんがいらっしゃいましたが、適切な漢方薬を飲み始めてから、体調が嘘のように改善したという声をいただいております。
漢方薬はあまり即効性がないようなイメージが強いですが、そんなことはありません。適切に体に合っている漢方を選べば、体調がみるみる改善します。
ただ漢方薬を適切に処方してもらえるドクターは少ないのが現状です。もしお近くに漢方に詳しいドクターがいればぜひ相談してみてください。漢方専門の薬局でもいいでしょう。
※必ず漢方薬は医師や薬剤師に相談した上で服用してください
まとめ
天候で体調が悪くなりやすい人は気圧の変化が原因です。特に梅雨の時期はずっと体調が悪いという方は少なくはありません。そんな時は血行を促す運動やマッサージをしてみたり、しっかりと睡眠時間を確保し、自律神経の乱れを整える。また漢方薬等を試してみるといいでしょう。
コメント