この記事はこんな疑問がある方におススメです。
実際に私は調剤薬局で働いていますが、漢方薬を調剤する時に飲むタイミングのことは患者さんがよく疑問にもたれる点です。また飲み忘れるのでどうすればいいのかという相談もよくあります。そんな中で患者さんに実際に説明していること等を交えながら解説していきたいと思います。
漢方薬ってよく食前や食間に飲むように言われるけど、よく飲み忘れるのよね
漢方薬は一度は飲んだことがあるという方は多くいらっしゃると思いますが、漢方薬を飲まれている方で、飲むタイミングが忘れやすく、上手く時間通りに飲むことができない。なんで食後じゃなくてわざわざ食前という忘れやすいタイミングに飲むようになっているのか、疑問に思われている方が多いのではないでしょうか?基本的には飲み方を薬局では「食前・食間」で指導されることが多いです。食前とは食事の30分~60分前、食間とは食事を終えてから2時間後くらいがタイミングとなります。
確かに食前や食間のタイミングってついつい飲み忘れることが多いですよね~
ではなぜ漢方が食前や食間に飲むようになっているんでしょうか?飲み忘れたときの対処方法も合わせてご説明します。
食前や食間等の空腹時に飲むようになっている理由
漢方薬の生薬成分の多くは私たちのお腹の中の腸内細菌によって吸収されやすい形となり、吸収が促進します。この吸収を促進する腸内細菌は食後に比べて空腹時の方が多いと言われているからです。また西洋学の薬は食後に服用する薬が多く、飲み合わせの影響を防ぐためにも空腹時の方が良いと言われています。
飲み忘れたときの対処方法
もし飲み忘れた場合は食後に服用していただいてかまいません。空腹時の方が効果がいいと言われていますが、食後に服用してもそこまで効果が落ちることはありません。それよりも飲み忘れたまま、服用せず、漢方の効果が十分に発揮できないことの方が問題です。
またどうしても空腹時に飲みたいという方は、もし漢方が食前で処方されていたら、次の空腹時のタイミングの食間に時間をずらすといいでしょう。もし食間に時間をずらした場合は、次のタイミングの食前では時間が近すぎるため、同じく次も食間に服用するようにしてください。夕食前の薬を飲み忘れた場合は寝る前に服用してもかまわないでしょう。
空腹時は飲み忘れやすいタイミングなので、飲み忘れた時は食後に服用したりで臨機応変に対応しましょう。
胃への負担を軽減する目的でも食後に処方されることもありますよ。
まとめ
漢方薬は薬の効果を十分に発揮するために食前や食間の時間に服用することが多いです。また西洋学の薬との影響を避けるためとも考えらます。しかし飲み忘れたまま、そのまま服用回数が減り漢方薬の効果が十分に発揮されない懸念や食後の方が胃への負担も減らせる等の考えもあり、食後に飲んでいいと指示される場合も多くあります。もし漢方薬を食前や食間で飲み忘れたり、空腹時に服用して胃がムカムカしたりした時は医師や薬剤師に食後に服用を変更しても差し支えないか相談してみてもいいでしょう。
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